”幽霊選手”マテウス・フェルナンデスとは
今回はマテウスフェルナンデス選手について書いてみます。
先日Hikotaさんの「みんなで作るバルセロナ名鑑」にて、マテウスフェルナンデスを書かせていただきました。ここでは500文字程度しかかけなかったのでなぜこの様に書いたのか等を説明していきたいと思います。
獲得経緯等書いてるのでまずはこちらを読んでください!!⬇️
調べた分できるだけ書こうと思ってますので気になるとこだけでも目次から見てください笑
選手概要
バルセロナ公式サイトではこう紹介されています。
ブラジル人選手は、その優れた守備能力と後ろからのボール出しに長けている
マテウス・フェルナンデス・シケイラは、1998年6月30日に、イタボライ(ブラジル)で生まれた。バルサに2020年、冬の移籍でやってきたが、バジャドリードに半年間、レンタル移籍した。ミッドフィルダーは、ボラフォゴのユースカテゴリーでスタートし、2016年にトップチームでデビューを果たした。ボタフォゴのトップチームで過ごした2年間で、76試合に参戦し、2得点4アシストを決めて、2019年にパルメイラスに移籍した。その前に2018年、ブラジルのカンピオナートを制覇している。
FC Barcelona
マテウスフェルナンデスについての他サイト↓
Max Cooperさんが書かれている記事→5 Things to Know About Barcelona Target Matheus Fernandes
パスブロック
これはコートのどこででのようなプレーが多いのか?について表しています。
中央で黄色が意外と多いことから長いパスは得意のように思えます。そしてサイドの方で紫に近い色があるので、サイドでドリブルを仕掛ける選手ということが分かります。
比較
次にデヨング・ブスケツとマテウスフェルナンデス自身との比較をしていきます。
デヨング・ブスケツとの
デヨング・ブスケツは2019-20シーズンのリーガのデータ、マテウスフェルナンデスは2018年ボタフォゴRF時代のデータと比較します。
2人より優れている点
・Shoot(シュート)
・Dribble(ドリブル)
・Aerial(空中戦)
シュートの意識は中盤の選手にしては高い数値だと思います。そしてドリブルですがブラジルの選手なのでここは上手そうです。ただバジャドリードでの試合では特に仕掛ける様子はありませんでした。バルセロナ的に嬉しいのは空中戦の強さです。バジャドリードでの試合を見ても、ここはバルサの選手の中では強い方だと思います。
2人より劣ってる点
・Ball retention(ボール保持力)
・Link up(連携)
・Ground duels out of poss(タックル)
このサイトにおいてGround duels out of possの数値の低さは、「タックルの悪さ」を表します。守備が上手いと選手名鑑で書いた気がしますが、これを見るとタックルで奪う守備は上手なくないかもしれません。
そしてバルセロナの選手において致命的なのはボール保持力と連携の低さ。これについては後述します。
マテウス自身との(2017,18,19)
上から2017年(ボタフォゴRF)、2018年(ボタフォゴRF)、2019/20(バジャドリード)です。
まず赤い丸を見ていきます。Shoot,Dribble,Ground duels in poss,が特に数値が高かったです。(3年とも)特に中盤からのシュートがバルサは少ないので、これは良い点です。Dribble,Ground duels in possが高いことから、前に運ぶ能力が高いということが分かります。
次に青丸を見ます。Ball retention,Link up,Ground duels out of possが3つとも特に低いです。デヨング・ブスケツと比較した通り、ボール保持・連携面・タックルの数値が低いです。
ただこれはあくまでボタフォゴ・バジャドリードでの数値です。なのでそのチームのプレースタイルに数値が影響するので、必ずしも弱点とは言い切れません。
優れた後ろからのボール出し
CRヴァスコダガvsパルメイラス戦の試合(スタメン出場の 6試合の内の1試合)を例に説明します。
CRヴァスコダガvsパルメイラス戦の36:55のプレーです。
マテウスは非常にシンプルなパスで前進するための2つの良いオプションを持っていました。しかし、彼は確信を持てなかったのかCBの選手に戻しました。
なので彼は保守的なプレーヤーな気がします。(数少ない先発での出場だったのも含め)
次は76:29でのプレーです。
これはマテウス・フェルナンデスが後ろからのボール出しに長けていることを示しています。彼は前の例と同様の状況でボールを持っていますが、今回は3人の相手選手の間に完璧なボールを入れました。彼は明らかに、自分の確信が持てたプレーには、このような素晴らしいパスをすることができます。
特にエイバル戦で感じましたが、パスは本当にうまいです。バルサの選手で言うと"ブスケツ"に近いイメージを持ちました。
連携
先ほど比較の場面では、連携面では劣っていると紹介しました。しかし自分は、チームの戦術によって数値が低くなったと思います。というのもバルサの選手はLink up の数値が全員90近いんです。
そこで彼の良い連携面がバジャドリード時代で見られたので紹介します。
これは味方(確かグアルディオラ)との連携でアトレティコの守備を崩したシーンです。ワンツーに近い形で崩しています。味方に渡した後も、敵を引き付ける動きをして味方にスペースを提供しました。
エイバル戦でも味方とのいい連携がありました。バジャドリードで先発したのは2試合のみで、その2試合ともこのような動きができていたので、まぐれではないと思います。
飛び出し
これはバジャドリードのカウンターの場面です。左サイドでグアルディオラが少しタメを作ったのとほぼ同時にマテウスは空いてるスペースに飛び出しました。彼は思ったよりも足が速いです。
しかし最後のシュートは少し残念で、全く威力のないシュートでした。シュートの意識は高そうですが、シュート自体はそこまで上手くないのかもしれません。
ただアトレティコ戦は基本ポジションのアンカーでは無く、442のトップ(ボール被保持時)でしたし、何よりリーガ(ヨーロッパのリーグ)デビュー戦でした。それでこれだけのプレーができるのは驚きでしたし、中盤ではどこでもやれるユーティリティ性も見してくれました。
空中戦の強さ
バルサは空中戦が強い選手は少ないですから,これはバルサにとって魅力的な強みです。身長も183cmとまあまああります。特にエイバル戦では空中戦でかなり強かった印象があります。コーナキックからヘディングもできていたので、ここは期待できそうです。
優れた守備能力
彼は守備的な選手なのでここは気になるところです。
まず奪取能力などはおいといて、彼のフィジカル面はまず問題ないと思います。ビダル程はなくても現時点のバルサの中盤では1番で良いのではないでしょうか。実際アトレティコ戦ではパーティにマンマーク(ほぼ)で付いていました。
フィジカル面以外では、守備的デュエル(10.28回/90')、守備的デュエル勝率(65.1%)、インターセプト(4.49回/90')とかなり好成績を納めています。
マテウスフェルナンデスはガツガツ食いついて守備するタイプでは無く、パスコースを切りながらの守備が得意です。運動量(スタミナ)はデータが少ないので分かりませんが、特に気になりませんでした。
ただ1つ気になるのは、守備への戻りが遅い時があることです。足は遅くないんですが、時々気になる場面があります。彼はパルメイラス時代、中盤で一番多くのファウルをしていました。荒いという理由ではなく、彼が正しく戻っていたら問題なかった場面でのファウルが多かったようです。
これはクルゼイロECvsパルメイラスの前半23分のシーンです。
マテウスフェルナンデスの戻りが遅れたために、CB間に大きなスペースが生まれてしまい相手ストライカーにチャンスを与えています。
パルメイラス時代では土壇場のタックルでミスを補うことも多かったようですが、自分も試合を見てここが大きな弱点に感じました。
まとめ
攻撃面
- パスが上手い
- ドリブル
- 飛び出し
- 連携面
- シュートは上手くない
守備面
- 空中戦が強い
- 奪取能力
- フィジカルが強い
- 戻りが不安
精神面・その他
- 保守的
- 礼儀正しい
- 中盤でのユーティリティ性
基本彼は守備的なので、守備面で多くのことを書こうと思いましたが、アンカーとして出場した試合を見たことが無くあまり書けませんでした笑
彼は緊張しやすい(?)のかもしれませんが、パスなど見てもポテンシャルは勿論あると思います。彼のバルサでの今後を考えると、無難なのはBチームかローンでした。しかしトップチームに登録されたのでローンが無難だと思います。
彼が出場できるとしたらcLの第5,6節(順位が決定的のみ)しかないと思います。なんせリーガは余裕がないので笑
またパルメイラスサポーターの方が言うには「時にはブスケツになり、時にはビダルになれる」と言っていたので結構期待している自分がいます。個人的にはクーマンが欲しがっていたワイナルドゥムにも近い印象を受けました。なのでワイナルドゥムでやりたかったことをしてみても面白いとは思います。
ここまで長々と書きましたが、自分自身調べてくうちに彼に期待し、ファン(恐らく日本初)になりました笑。