LaLiga(20/21)第12節 カディスvsバルセロナ [マッチレビュー]

こんにちは!第12節は昇格組ながらも現在バルサよりも上位に位置しマドリーも倒す大健闘を見せているカディス との試合です。しかしカディスはここ3試合勝ちがなく、ホームでは未だ勝てていません。一方のバルセロナは最近好調でここ3試合連勝&クリーンシートです。

スタメン

カディスはロサーノ、ネグレドが復帰しましたがベンチスタートに。またカディスの要でもあるホセ・マリ、サルビサンチェスが怪我で欠場しました。

バルセロナは最近先発から外れているペドリではなくブライスワイト、怪我から復帰のアラウホではなくミンゲサが先発メンバーになりました。

レビュー

シュート

シュートを打った選手について

カディス
全員アタッカーのシュートでした。つまりカウンターの狙いができており成功していたことが分かります。

バルセロナ
メッシが相手選手よりも3本多く、チームの半分を占める10本のシュートを打っています。FKを蹴っているとはいえ多いです。メッシに頼っておりメッシ依存は解消できてるとは言えません。


xG(ゴール期待値)

バルセロナカディスより倍近くシュート数があるのにxGは負けています。つまり決定的なシュートは少なく、決定的なシュートを多く受けているということになります。

また決定機は3つと数えられましたが(sofascore)、xGが0.20以上のシュートはピャニッチとデストの2つのみでアタッカーの選手の決定機はありませでした。

ビルドアップ

バルセロナ

線の繋がり(前線)を見てもらうと左サイドはコウチーニョ、右サイドはデスト、真ん中にメッシ・グリーズマンブライスワイト と横のつながりが薄いです。特にデストは完全に孤立していました。ウィングが誰もおらず幅を取る選手がいません。アンスがいないのはかなり痛いです。

デンベレが先発しなかったのはラッキーで、コウチーニョがプレーするのは好きだった。我々は、彼がロングシュートやアルバへのスルーパスしか危険を提供していないことを知っているので、チームとして彼は簡単に守ることができる。

アルバロ・セルベラ(カディスの監督)

セルベラ監督のおっしゃる通りで、コウチーニョはアルバへのパスが多かったです。most progressive passingがアルバでしたがセルベラ監督は守り方を知っていたので簡単に守れました。

カディス

支配率は17%とかなり低く、カウンター志向のチームと言うことが分かります。特に両サイドハーフの2人はよく動いており、走行距離も両チーム通じてトップがこの2人でした。
左サイドへのパス矢印が多いことから、左サイドからの攻撃を多く始めていることが分かります。

progressive passes

これは攻撃を始める為のパスを何処から何処へ狙っているか表すものです。

オレンジで囲った部分にカディスの矢印が多いことから分かる通りで、カディスは左サイドのデストがカバーしきれないスペースを狙っています。 結局どの試合も同じとこを狙われており、何にも対策できていませんでした。先制されたシーンもデストのクリアミスからコーナーで失点しましたが、これも左サイドからの攻撃でした。

英語ですが一応progressive passの定義を置いときます。

・at least 30 meters closer to the opponent’s goal if the starting and finishing points are within a team’s own half


・at least 15 meters closer to the opponent’s goal if the starting and finishing points are in different halves


・at least 10 meters closer to the opponent’s goal if the starting and finishing points are in the opponent’s halfwyscout Glossary

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パスプロット

アラベス戦でも同じ現象になってたのでこれは書きましたが、ハーフスペースとバイタルエリア(14Zone)でのパスが異常に多いです。864本中317本と37%もこのエリアからパスを行っています。

このエリアは簡単に入らせたくないエリアではあるものの、パス数に対して決定気が少なすぎますしxGも非常に小さいです。前も書きましたが、ミドルが少ない、メッシを見過ぎ、メッシがボールを持った時しか動かない...等の理由が考えられます。するとバイタルエリアやハーフスペースでいくら持たれても怖くなく簡単に守備することができます。このままだと、この様な展開は絶対に訪れるので対策が必要です。

最後に

http://gty.im/1229965644

カディスの監督の発言を聞いて分かる通り、カディスはよく分析しており対策ができていました。キーパー含め選手も素晴らしかったと思います。

ただこの前レビューで、気のせいかもしれないと書きましたが明らかですね。軽率な失点が多いです。1失点目はしょうがない部分もありますが、2失点目のアルバは意味不明です。勿論ラングレ、テアが悪くないわけではないですが、アルバのプレーが全部が適当に見えてしまいます。正直見てられないので思い切ってバルデを見たいです。あの失点は同点に追いついた直後で流れが傾いてた時だったのも痛かったです。

クーマンは「メッシはフェレンツヴァーロシュ戦が最後の休み。ここから年末は働いてもらう」と断言したのでメッシはこれからフルで出場することになります。ここから年末は鬼日程で怪我人が出ることも考慮しなければなりません。

次はCLのユベントス戦、恐らく新聞の一面は"Messi CR7”で注目度はかなり高いでしょう。負けても首位通過の可能性はありますが、嫌な流れにならないためにも勝利で首位通過を決めたいところです。